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睡眠は体と心を支えます! 睡眠トラブルを改善しましょう

写真心身の疲労回復には休養が欠かせません。その柱となるのが睡眠です。睡眠のトラブルである睡眠障害は心身の異常につながりやすく、また、さまざまな病気の一症状である場合があるので、放置は禁物です。今回は、睡眠障害について解説します。


◆睡眠は、体と心を守る大切な砦

睡眠は体と心のエネルギーをチャージするのに必要不可欠なものです。睡眠が不足すると脳の機能が低下し、疲労感が増して気分を不安定にします。仕事上のミスや事故が増えるばかりでなく、生活習慣病やうつ病など心身の病気になる危険も高まります。
以下のような睡眠障害が2週間以上続くときは、放置せず医師や保健師などに相談することが、心身の健康を守るために大切です。
  • 疲れているのに眠れない
  • 途中で何度も目が覚める
  • 早朝に目が覚める
  • 熟睡感がない

◆睡眠障害に関わるおもな病気

睡眠障害の背後には、治療が必要な病気が隠れているおそれがあります。以下の睡眠にかかわる病気を知って、気になる症状があれば、早めに受診をしましょう。
病名 症状
・睡眠時無呼吸症候群(SAS) ひどいいびきや、昼間耐えられない眠気が続くときは、睡眠中に呼吸が止まって眠りが浅くなる「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」が疑われます。太っている男性がかかりやすく、放置すると高血圧、脳卒中などの循環器病を引き起こす危険な状態です。同居している人が気づきやすく、SASのおそれがあるときは、内科などの医療機関で検査を受けることが大切です。
・うつ病 うつ病になると8~9割の人に寝つけない、熟睡感がない、夜中や早朝に目覚めてしまうといった睡眠障害が起こります。これらの睡眠障害や気分がすぐれずゆううつで、何をしても楽しめず、日常生活にも支障をきたしている状態が2週間以上続くようなら、うつ病のおそれがあります。早めにかかりつけ医やメンタルクリニックなどを受診しましょう
・むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群) 下肢を中心に異常な感覚があり、下肢を動かしたい強い衝動が安静にしているときにひどくなり、とくに夕方から夜に悪化します。さらに睡眠中に足首の関節がピクピク曲がる場合は「周期性四肢運動障害」の疑いがあります。著しい入眠困難などとてもつらい症状が表れるので、放置せず睡眠外来などで治療を受けることが大切です。
・睡眠時ブラキシズム 睡眠中の歯ぎしり音を特徴とする睡眠障害です。歯ぎしりの際に異常に強い力が発生することから歯や歯茎が傷んだり、顎関節の異常や頭痛を起こしたりすることがあります。また睡眠時ブラキシズムのある人は他の睡眠障害もあることが多いという報告もあります。睡眠外来などの受診が望まれます。
・過眠症 夜間に十分な時間眠っているにもかかわらず、日中に場所や状況を選ばず強い眠気と居眠りが生じる睡眠障害です。ナルコレプシーが代表的ですが、まず、どのようなタイプの過眠症かを睡眠外来や精神科などで詳しく調べる必要があります。
・概日リズム睡眠障害 「夜は眠りやすく、昼間は眠りにくい」という人間本来の体内時計のリズムが崩れることで生じます。夜間勤務の人が昼間に眠らなければならないために起こる「交代勤務睡眠障害」や、夜型の生活を送っていた人が望まれる時刻に起きられなくなる症状、高齢者に多い「夕方に強い眠気を覚えて早朝2~3時には覚醒する」という症状が挙げられます。 医療的な治療としては目覚めたときに人工的な太陽光を浴びて、生活時間帯に合わせて体内時計をリセットする方法などがありますが、生活リズムが乱れている人はまず生活時間を整えることが大切です。

◆よい睡眠をとるための3つのポイント

睡眠時間(量)だけでなく、睡眠の質を高めることは心身の健康を守るために重要です。以下の3つのポイントを取り入れて、睡眠の質を高める生活習慣を身につけましょう。

①朝・昼・夜ごとに睡眠のための工夫をする

以下のような工夫を、日々意識して、体内のリズムなどを整えるとおのずと睡眠の質が高まります。逆に、就寝直前や寝床で見るスマートフォン、パソコン画面はNG。ディスプレイの光が眠りの質を低下させて不眠を招きやすく、また、画面を見ることで夜更かしをしてしまう悪循環を招きます。 朝・昼・夜ごとに睡眠のための工夫をする
厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」

②就寝時間にこだわりすぎない

「眠れない」と気にし始めると、緊張が高まり、ますます眠れなくなってしまいます。睡眠時間は年齢や季節、活動量また、年齢によって変化していきます(下図参照)。日中の眠気で困らなければ必要な睡眠はとれているので、就寝時間にこだわりすぎず、眠気がきたら寝床に入りましょう。ただし起床時間は一定に。
年代ごとの睡眠時間
年代ごとの睡眠時間
厚生労働省「e-ヘルスネット」

③自分なりのリラックス法で快眠を誘う

寝る前に心身がリラックスすると、不安な感情やネガティブな思考が軽減したり、副交感神経系が優位になって体が眠りを求めやすくなったりするため、スムーズな入眠に有効です。自分なりのリラックス法で緊張をほぐしましょう。
<リラックス法の例>
●ぬるめの入浴
就寝の2、3時間前、37~39度くらいのぬるめのお湯の入浴で緊張がやわらぎ、また入浴で上昇した体温が下がるときに眠気がくるため就眠しやすくなります。
●音楽を聴く
ゆったりとした気分で過ごせる音楽を聴くとリラックスしやすくなります。
●軽い読書
少しの間、本に集中することで、悩みやストレスから離れることができ、また難しい本だと眠気がきてくれることも。
●香りを楽しむ
リラックス効果が得られる香りとして、ラベンダーやカモミールが知られています。
●ストレッチング
血行が改善され、筋肉の緊張が緩和し、副交感神経系が優位になるためリラックス効果が得られます。
●ゆっくり深呼吸をする
ゆっくりと深い呼吸を意識して行う腹式呼吸は、副交感神経系が優位になるためリラックス効果があります。
5月は生活の変化や季節の変化でストレスを感じがちな時期です。紹介した3つのポイントを意識して、質のよい睡眠を手に入れましょう。

<参考資料>
「睡眠指針12か条」東京法規出版
「働く人の心の健康づくり」東京法規出版
「健康にいいのはどっち」東京法規出版

 
 
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