文字サイズ変更
さいたまこくほweb
  トップページ  
お知らせ
今月の医療と健康
国保連合会の紹介
医療保険のしくみ
国保Q&A
介護Q&A
介護サービス苦情相談
まもるくんパーク
保険医療機関コーナー
柔整・あはき施術所コーナー
健診等実施機関コーナー
介護事業者コーナー
障害者総合支援事業者コーナー
リンク
サイトマップ
 
トップページ >> 今月の医療と健康 >> トピックス
今月の医療と健康
トピックス
 
バックナンバーはこちらへ
2021年2月のトピックス 血糖コントロールのための3つのポイント

写真不要不急の外出を控える今、血糖コントロールが難しくなり高血糖のリスクが増加しています。高血糖が続くと糖尿病を発症し、失明、腎臓病、心臓病、脳卒中などの合併症が引き起こされることも。健診で血糖値が高いと指摘された人はもちろん、健康な人も今日から血糖コントロールのための3つのポイントを取り入れて、病気を防ぐ健康習慣を実践していきましょう!

■ 血糖値と血糖コントロール!

血糖値とは、ブドウ糖の血中濃度(血液中に溶けている物質の濃度)のこと。ブドウ糖は、脳や筋肉が働くためのエネルギー源となるもので、血液によって全身に送られています。血糖値は食事や活動状況によって大きく変動し、血糖値の上昇に一番影響があるのは炭水化物です。

高血糖=糖尿病ではなく、高血糖状態がある基準値を超えて続くのが糖尿病。高血糖にならないために、血糖コントロールを意識してみましょう。

■ ポイント1 血糖値の上昇を防ぐ食事のコツを知ろう!

1.ストップ! 炭水化物の「重ね食い」

ラーメンとチャーハン、うどんといなり寿司、おにぎりと菓子パンなど、炭水化物を「重ね食い」すると、食後の血糖値は高くなります。逆に、ごはん、パン、麺類などの炭水化物を減らすと、血糖値は急上昇しにくくなります。

外食もままならない今、自宅で簡単にとれるごはん、パン、麺などのメニューに偏りがちではありませんか? 炭水化物の摂取基準は摂取エネルギーのうち50~60%とされています※1。炭水化物は、体を動かすエネルギーとして必要な栄養素の一つです。とりすぎず、適量をきちんと食べましょう。

※1「糖尿病診療ガイドライン2019」日本糖尿病学会より

2.食べる順番を工夫。食事はまず野菜から

野菜に含まれる食物繊維は、食後の血糖上昇に影響しています。野菜は食物繊維が多く含まれており、おなかがいっぱいになるまでたっぷり食べても低エネルギー。しかも、ご飯などの主食よりも野菜のおかずを先に食べると、この食物繊維の働きにより、食後の血糖値の上昇がゆるやかになります。

毎食、野菜から食べ始めましょう! よく噛んで、ゆっくり食べることも、血糖値の上昇をゆるやかにするポイントです。

3.食事を抜くのはNG。1日3食を意識して

食事を抜いた方がエネルギー摂取が少ないから血糖値の上昇も抑えられるはず……と思っていませんか? 実はこれは逆。1食抜くと次の食事の食後血糖が上がりやすくなり、次の食事でドカ食いしやすくなって肥満(内臓脂肪の蓄積)のもとです。3度の食事を習慣づけてください。

■ ポイント2 間食(おやつ)やアルコールは賢くとろう!

なかなかやめられない間食(おやつ)やアルコール。どうせとるなら、おいしく、楽しく、健康的にとりましょう。

1.おやつは質・量・タイミングに注意

血糖コントロールには、できるだけお菓子などを控えることが理想ですが、どうしても食べたいときのポイントは2つあります。

①市販の商品の袋や箱の裏にある栄養成分表示の「炭水化物(糖質)」欄をチェックしてみてください。炭水化物の量は20gを目安にとるようにしましょう。

②1日中ちょこちょこ食べていると、血糖値が高い状態が続いてしまいます。よく動いた後や食事と食事の間、そして代謝が高まる時間帯である午後3時ごろをおやつタイムにしてみてください。夕食後と就寝前は、翌朝の血糖値を上げる原因になるので、避けましょう。

2.アルコールは適量を守る

アルコールは適量(純アルコールで約20g/日程度)なら血行改善やストレス緩和などの健康効果がありますが、その効果は適量でのみ得られるものです。一方でアルコールには、食欲を高めたり、自制心をゆるめる作用があるため、炭水化物が多く含まれているおつまみ(粉もの、いも類、麺類)にも手が出てしまいがち。また、アルコールはアルコールそのものの作用やアルコールの代謝に伴って血糖値に悪影響を与えます。

まずは自分の飲酒量を、把握することから始めてみましょう。以下の式で、自分がとった純アルコール量を計算できます。適正飲酒を心掛けましょう。

お酒の量(ml)×[アルコール度数(%)÷100]×0.8(比重)=純アルコール量(g)

例)ビール ロング缶1本(500ml/アルコール度数5%)の場合
500 × [ 5 ÷ 100 ] × 0.8 = 20

■ ポイント3 今より1日プラス20分多く体を動かすことを目標に!

コロナ禍で不要不急の外出自粛が求められ、日常の運動量が減少している方が多いのではないでしょうか。運動はインスリン(血糖値を調節するカギを握っているホルモン)の働きをよくし、血糖コントロールによい影響を与えます。運動しづらい状況だと思いますが、意識して少しでも体を動かしてみましょう。

効果的なのは、今よりプラス20分(2,000歩)/日、多く体を動かすこと、可能であれば、1日の総歩数8,000~10,000歩に相当する身体活動をすることです。

◎15~20分続ければ約2000歩に相当する身体活動

生活活動 掃除 運動 普通歩行~速歩
ガーデニング 自転車
立ち仕事 テニス(ダブルス)
子供と遊ぶ 水中歩行
  ゴルフ

出典:佐藤祐造ほか「糖尿病運動療法指導マニュアル」を参考に作成

<やってみよう! 簡単筋トレ>

しゃがみ立ち
お尻を後方へ突き出すように、ひざが足の指先よりも前に出ないように注意しながら、ゆっくりとひざを曲げ、上体を落とします。

以前は運動効果がでるのは20分以上連続して行ってからといわれていたこともありますが、近年ではちょっとした時間でも、積み重ねること、継続することで健康効果があることがわかってきています。運動が苦手な方、運動習慣がなくプラス20分が難しい方は、まずは1日プラス10分、体を動かすことからでかまいません。少しでも動くことを心掛けてみましょう。

人工透析療法の原因の第1位は糖尿病です。高血糖からの糖尿病発症を防ぐため、今回ご紹介した血糖コントロールの3つのポイントを毎日の習慣にして、血糖値を良好に保っていきましょう!

参考資料:
「糖尿病診療ガイドライン2019」日本糖尿病学会
「健康を守る新しい生活習慣100のポイント」株式会社東京法規出版

 
 
このページのTOPへ


(C)2004 saitama-kokuhoren