日に日に暖かくなる春は、外で体を動かすのに快適な季節。手軽に始められるスポーツとしてはウォーキングの人気が高いですが、ウォーキングに関心はあっても、時間をとるのが難しいという人も多いのではないでしょうか? 運動効果を高めるのに大切なのは、時間ではなく歩行の「質」です。今回は、歩行の質を高めるアイディアをご紹介します。
■ 老化や病気は足からやってくる
ウォーキングの健康効果は、老化防止、肥満予防・解消、ストレス解消、生活習慣病予防、骨粗しょう症対策など数多くあります。
厚生労働省は、日頃から体を動かしている人や運動をよく行っている人は、病気にかかりにくく、心の健康度も高いことを示し、歩数を増やすなど日頃から意識することが重要だと呼びかけています。ちなみに、生活習慣病の予防のための歩数は1日8,000~10,000歩が望ましいとしていますが、ほとんどの世代が目標に届いていません。
また、最近では、「1日8000歩・中強度(3~5 METs※:速歩きなど)の運動20分」を、多くの人が日常的に取り入れられる、普遍的でかつ有効な“健康の指標”とする報告もあります。それによると、こまぎれの時間であっても大丈夫で、「大またで速く、力強く」歩くことを意識することが大切とのことです。
※METs(メッツ)は消費カロリーのこと。何もしなくても消費されるカロリー(安静時代謝)を1とし、その2倍のカロリーを消費する活動を2METs、3倍を3METsと設定。1~2METs(低強度)、3~5 METs(中強度)、6 METs以上(高強度)。
■ ウォーキングの運動効果を高めるアイディア
上述したように、短時間のウォーキングであっても、歩く速度やフォーム、リズムなど体の使い方を“ちょっと変えるだけ”で、体のさまざまな部分に刺激が伝わり、短時間でエクササイズ効果を実感できます。変化をつけて、楽しみながら歩いてみましょう。
○ウォーキングを変化させる工夫
歩幅を変えてみる |
普段の歩き方よりも、歩幅を少し広げてみましょう。
また、腕の振り方もあわせて大きくしてみましょう。 |
階段を歩いてみる |
階段を上るときは、一段抜かしで上るなど運動強度を高めましょう。
下りるときは、滑らないように注意して、リズミカルに下りましょう。 |
腕をしっかり振る |
足の運びをスムーズにするポイントは、腕の振り方にあります。
ひじを90度くらいに曲げて、一定のリズムで大きく振り、腕のリズムで歩きをリードしていきましょう。 |
スロージョギングをする |
ウォーキングに慣れてきたら、ときにはゆっくりと走ってみましょう。
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呼吸の仕方を意識する |
ウォーキングでは、呼吸のリズムも大切です。
息は鼻から吸い、口から吐くようにしましょう。
また、歩く速度を速めるときには、「吸う、吸う、吐く、吐く」と小刻みな4拍子での呼吸を意識してみましょう。
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■ 会話しながら歩ける速度が理想
運動強度の感じ方は、体力レベルの違いによって人それぞれ異なります。とくに歩きだしの状態は、体が運動になじめずにすぐに息が上がってしまうことなどもあります。
健康づくりのウォーキングでは無理は禁物です。周囲の景色が楽しめたり、人と会話できるくらいのペースで歩きましょう。
時間に追われる毎日であっても、少しの工夫と努力で続ければ、体力増進や健康効果などの変化を感じられるようになって、歩くことが楽しくなってきます。これからも、あなたらしく健康な毎日を送るために、ウォーキングライフをスタートしましょう!
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